問題
北朝鮮政府は人口センサスを実施したのは1993年末に1回のみであり、正確な人口は北朝鮮政府自体が把握していない(2008年10月に、国連人口基金の協力のもと、第2回センサスが実施される予定)。米国CIAのWorld Factbookによれば2007年7月の推定人口は23,301,725人である。平均寿命は71.92歳(男性69.18歳、女性74.80歳)、出生率は人口1000人当たり15.06人、合計特殊出生率は2.05人、幼児死亡率は1000人当たり22.56人となっている。(北朝鮮の人口統計に関する問題の詳細はを参照。) WHOの推計では、平均寿命は男性65歳、女性68歳(2005年)となっている。国連の推計では現在の平均寿命が80年代後半より4歳下回っているとされている。
1980年代以降、ソビエト連邦など共産圏からの援助が激減しエネルギー不足となったのをきっかけに、国内の食糧事情が極度に悪化し、数十万人以上の国民が餓死したと言われる。北朝鮮政府は、食糧危機の原因を水害や旱害などの天災としているが、それは主たる原因ではない。真の原因は、エネルギー不足により肥料生産が減り、肥料や食料の運搬が困難になったことと、各地域の天候や現状は無視して、首都から各地方へ画一的な主体農法を押しつけた、北朝鮮政府の非現実的な食糧生産政策が原因とされる。また、生産された食糧のかなりの部分を、各地の労働党幹部が確保し、一般国民へ食糧が届かないことも、餓死の大きな原因とされる。
また刑務所や政治犯収容所などの強制収容施設で多数の人々が殺害されたと言われるが、北朝鮮政府は政治犯収容所の存在を否定している。しかし政治犯収容所の収容者や警備兵などの多数の証言によれば、収容所内で裁判なしに多くの人が日常的に殺害されており公開処刑も行われていると考えられている。
餓死と強制収容施設での問題の他、食糧問題と人権問題を原因とする、多数の国民の北朝鮮からの脱出、いわゆる脱北も、人口減の原因である。北朝鮮と接する中国東北部には、北朝鮮から逃れた人々が数千人以上滞在しているために中華人民共和国は国境地帯の警備を強化している。